少年野球では、お茶当番や配車だけでなく「スコアをつけてほしい」とお願いされることが多いですよね。

野球のルールもまだあやふやなのに、スコアなんて無理…
と感じる方も多いのではないでしょうか。
私自身、最初は記号の多さに挫折しかけました。
ですが、スコアブックは全員が完璧に書けるようにならなくてはいけないものではありません。
それでも、少しずつ書けるようになると、見えてくる景色が変わってきます。
なぜスコアブックを書くの?
スコアを書けるようになると、試合の内容そのものがよく分かるようになります。
「今のは何が起きたの?」と分からないまま応援するのと、プレーの意味が分かって応援するのとでは、楽しさが全然違います。
そしてもう一つ、私が実感しているメリットがあります。
仕事などで実際に試合を見に行けなかった日も、あとからスコアブックを見れば試合の内容が分かるということです。
「今日はヒットを打てたんだ!」「ここでエラーしちゃったのか」ということが、スコアを見るだけで分かります。
そして、どんなエラーだったのか、どんな場面のヒットだったのかを、帰ってきた子どもと会話するきっかけにもなります。見に行けなかった日でも、子どもとその日の試合について話せるのは嬉しいものです。

スコアを見ながら「あの場面どうだったの?」と聞くと、子どもが得意げに話してくれることもあるよ。
まず覚えるのは「守備位置の番号」(1〜9)
スコアブックの記号の多くは、守備位置ごとに割り振られた番号をもとに書かれています。
この9つの番号さえ覚えてしまえば、記号の意味がぐっと読み解きやすくなります。
例えば「6-3」と書かれていたら、ショート(6)が捕って、ファースト(3)に送球してアウトにした、という意味になります。
各ポジションの役割を知っておくと、番号のイメージもつかみやすくなります。気になる方は各ポジションの解説まとめも参考にしてみてください。
スコアブックのマス目の見方

スコアブックの1マスは、1人のバッターの打席を記録するための小さな正方形になっています。
この正方形の中は、さらにいくつかのエリアに分かれています。
- 左側:投球数(ピッチャーが投げた球数)
- 左上:3塁(3塁に進んだときの記録)
- 右上:2塁(2塁に進んだときの記録)
- 左下:本塁(ホームに生還したときの記録)
- 右下:1塁(ヒットや四球など、1塁に出塁したときの記録)
- 中央のひし形:アウト・得点・残塁など、その打席の最終結果
最初は難しく感じますが、「まずは1塁のマス(打席の結果)だけ書く」と決めてしまえば、十分に試合の記録として意味を持ちます。慣れてきたら、少しずつ他のマスも埋められるようにしていけば大丈夫です。
最低限これだけ覚えればOKな記号
スコアブックの記号は種類が多く、全部を覚えようとすると挫折してしまいます。
まずは、次の13個覚えてみましょう。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| ⚪︎ | ストライク(見逃し) |
| ⊕ | ストライク(空振り) |
| ー | ボール |
| V | ファウル |
| 赤色数字(安打) (例:6) | ヒットを打った (例:ショートがヒット) |
| K | 三振 |
| SK or Ⓢ | 見逃し三振 |
| B | 四球(フォアボール) |
| Ⅰ(ワン) Ⅱ(ツー) Ⅲ(スリー) ローマ数字で書く | アウトカウント |
数字の下に弧(⌣)(例:6の下に弧)![]() | ゴロでアウトになったときの、処理した守備位置の番号 |
数字の上に山(⌒)(例:8の上に山)![]() | フライでアウトになったときの、捕った守備位置の番号 |
数字の左に「F」(ファウルフライ)(例:5の上に山とF)![]() | ファウルフライでアウトになったときの、捕った守備位置の番号 |
数字の上に横棒(ー)(例:9の上に横棒)![]() | ライナーでアウトになったときの、処理した守備位置の番号 |
| S | 盗塁 |
※ゴロ・フライ・ライナーの印は、アウトになったときだけ使います。ヒットのときは、赤い数字(と点)で書きます。
投球数の欄の書き方
マスの左の細い欄は、投球数の欄です。ピッチャーが投げた球を、投げた順に、上から1球ずつ書いていきます。
- ○:ストライク(見逃し)
- ⊕(マルの中にプラス):ストライク(空振り)
- ー:ボール
- V:ファウル
例えば、「ボール → 見逃しストライク → 空振りストライク → ファウル」のあと、5球目を打ってヒットなら、上から「ー」「○」「⊕」「V」と書きます。打った球(ボールがインプレーになった球)は、書きません。
バッターがバットを振って、空振りしたストライクは、「○」の中に「+」を入れた「⊕」で書きます。見逃したストライクは、ふつうの「○」です。
ファウルは、ストライクとして数えます。ただし、2ストライクのあとのファウルは、三振になりません(バントのファウルは、三振になります)。ファウルのたびに、投球数の欄に「V」を書いていきます。

アウトカウント(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)の書き方
アウトになった選手のマスの、真ん中のひし形に、そのイニングで何番目のアウトかを「Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」で書きます。
- 1つ目のアウトは「Ⅰ」、2つ目は「Ⅱ」、3つ目は「Ⅲ」
- 3つ目のアウト(Ⅲ)で、攻守交代(チェンジ)
- 次のイニングは、またⅠから数え直す
例えば、1人目のバッターがショートゴロでアウトになったら、右下に「6-3」、真ん中のひし形に「Ⅰ」と書きます。続けて、2人目がセンターフライでアウトなら、「8」の上に山(⌒)と「Ⅱ」、3人目が三振なら「K」と「Ⅲ」です。

残塁(ℓ)の書き方
イニングが終わったとき(3アウトでチェンジ)に、塁に残っていた走者を、残塁といいます。
残塁になった選手のマスの、ひし形の中に「ℓ」(リットルのような記号)を書きます。
例えば、ヒットで1塁に出て、次のゴロで2塁へ進んだところで、3アウトになってチェンジなら、その選手のひし形に「ℓ」と書きます。
※アウトの印(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)は、アウトになった選手のひし形に書きます。「ℓ」は、アウトにならずに塁に残った選手のひし形に書きます。

盗塁(S)の書き方
盗塁は、「S」(Stealの頭文字)で書きます。盗塁した選手のマスの、進んだ塁の角に書きます。
いつ盗塁があったのか分かるように、盗塁があった投球にも、「’」(コンマ)をつけておきます。この投球で走った、という目印です。「S’」と、投球数の欄の「○’」のように、同じ印をつけて、結びつけます。
同じイニングで、2回目の盗塁なら「S’’」と「○’’」というように、「’」を増やしていきます。

※印の形は、見やすければ、チームで決めたものでも大丈夫です。盗塁に失敗したときは、応用編で説明しています。
ヒットの書き方
ヒットを打ったときは、赤色で、打球が飛んだ守備位置の番号を、1塁の欄(右下)に書きます。
そして、ボールが落ちた場所は、点(・)で表します。例えば、センター前ヒットなら「8」の下に点を打ちます。
何塁まで進んだかは、赤線で表します。ホームから、進んだ塁まで、ひし形の辺に沿って線を引きます。
- 単打(ワンベースヒット):ホームから1塁まで
- 二塁打:ホームから2塁まで
- 三塁打:ホームから3塁まで
- ホームラン:ひし形を一周
- ランニングホームラン:ひし形を一周して、「RH」と書く

内野安打・バントヒットの書き方
内野の守備が捕ったあとにセーフになったヒットを、内野安打といいます。ふつうのヒットと同じように、1塁まで赤い斜め線を引きます。その線に半円をつけて、その中に、打球が飛んだ守備位置の数字を書きます。送球があっても、省略して大丈夫です。
バントでセーフになったとき(バントヒット)も、内野安打です。内野安打の数字の上に「BH」を書き足して、はっきり分かるようにします。バントヒットになりやすいのは、ピッチャー(1)、キャッチャー(2)、サード(5)の前に転がしたバントなので、「BH」の下の数字は、「1」「2」「5」のどれかになることが多いです。

走者が進んだときの数字の書き方
出塁したランナーが、後ろのバッターの打撃で、さらに先の塁へ進むことがあります。
そのときは、打席に立っていたバッターの打順を、進んだ塁の角に、かっこ( )で囲んで書きます。
ホームに帰って点が入ったときは、かっこではなく、丸(○)で囲みます。
- 1番のヒットで出塁 → 2番が送りバントで2塁へ → 2塁の角に(2)
- 3番のヒットで3塁へ → 3塁の角に(3)
- 4番のゴロでホームイン → ホームの角に丸つきの④
- 4番のゴロで、3番のランナーが2塁へ → 3番のマスの2塁の角に(4)

自責点(●)と非自責点(○)
点が入ったときは、ひし形の真ん中に印を書きます。
- ●(黒丸)=自責点:エラーなどの助けがなく入った点。ピッチャーの責任の点です。
- ○(白丸)=非自責点:エラーなどが絡んで入った点。

※この書き方は、私が参考にしている本にならっています。チームによって、書き方が少し違う場合があります。
エラーや犠打、併殺など、より細かい記号もたくさんありますが、それらは「応用編」で改めて紹介します。まずはこの13個だけで大丈夫です。
※スコアの書き方は、チームや大会によって多少ルールが異なることもあります。可能であれば、所属チームの先輩ママや監督・コーチに「うちのチームの書き方」を確認しておくと安心です。
実際に1打席分、書いてみよう
言葉だけではイメージしづらいので、実際の場面で見てみましょう。
場面:5番バッターが打席に入り、ショートゴロでファーストに送球しアウトになった
- 打席結果のマス(右下)に、ショートの番号「6」を書く
- ゴロなので、「6」の下に弧(⌣)をつける(フライなら数字の上に山、ライナーなら数字の上に横棒)
- ファーストに送球してアウトになったので「6-3」と書く
- 中央のひし形に、そのイニングで何番目のアウトかを書く(1つ目のアウトなら「Ⅰ」)

たったこれだけです。「ヒット(安打)」や「K(三振)」の場合も同じように、結果だけを打席結果のマスに書く、というところから始めてみてください。

最初から完璧に書こうとしなくて大丈夫。分からなかった場面は空欄のままにして、あとで詳しい人に聞くくらいの気持ちで十分だよ。
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基本編の記号を見ながら、実際に書いて練習できる用紙です。
1試合で、自チームと相手チームの2枚が必要なので、練習用紙2枚+記号早見表1枚の、合計3枚を印刷してください。
※ご家庭・チーム内での印刷は自由にどうぞ。無断転載・販売はご遠慮ください。
まとめ|完璧じゃなくて大丈夫
スコアブックは、全員が完璧に書けなければいけないものではありません。
まずは、
- 守備位置の番号(1〜9)を覚える
- 打席結果のマスだけでも書いてみる
- ヒット・K・B・ゴロ・フライ・盗塁の6つの記号から始める
この3つから始めてみてください。
完璧を目指さなくても、「後で自分が見て分かる」くらいのレベルで十分です。書けるようになると、試合を見るのがもっと楽しくなりますし、見に行けなかった日も、子どもとの会話のきっかけになりますよ。
もう少し詳しい記号(エラー・犠打・併殺など)については、応用編の記事で改めて紹介します。
選手交代(代打・代走・投手交代・守備交代)の書き方は応用編②(選手交代)で、打順がずれたなど、困ったときの対処法はイレギュラー編(困ったときの対処法)でまとめています。






